なるちゃんの脂肪腫手術 〜⑩まとめ〜
前回の記事→⑨術後ケア 11日目・12日目
このたびようやく闘いが終わった脂肪腫手術・・・。
今回、脂肪腫手術は避妊手術よりははるかに初期回復が早かったものの、
術後ケアは凄まじく大変なものとなり、多くの記事を書くことになりました。
まとめとして「何が必要だったか」「何を準備しておいてよかったか」「問題に対する対処」などをざっとまとめたいと思います。
◆術前の準備
術前の準備は、避妊手術の経験を振り返ることで非常にスムーズに進みました。
まず、先生に不安なことや気になることは徹底して聞くことはもちろんですが、
そして、今回は何より「腫瘍」の摘出ですので、
いくら良性の見た目でも細胞診で良性でも何が何でも術後は
病理検査には出す依頼をしておくこと!
(病理に出したらいくらかかるのかも聞いておく)
今回、術後のお迎えにいった際にも先生から
「明らかに良性の見た目だと思うけど、1万5千円かけて病理出しますか?」
と聞かれるくらいには良性の所見しかなかったようですが、
私は頑なに病理検査には出していただくようお願いしましたw
というのも、脂肪腫は再発する恐れがあることは事前に勉強していました。
また、再発した時には「同じもの」ができることが多い。
つまり、悪性か良性かわかっていなければ、万が一再発したときに「手術した方がいいのか」がすぐ判断できません。
※良性で小さければ残しておこうという判断もできますからね
だから、術後病理に出すかどうかを悩んでいる方がいらっしゃったら、
病理検査には絶対出しておきましょう!!
何もなければそれで安心になるのですから。
◇給水方法の対策
術前準備としてお水対策もしていました。
お水は普段ディッシュドリンカーですが、
一応前に使っていた給水ボトルタイプと陶器の皿タイプも持っておきました。
痛くてうずくまって普段使っているのだと飲みにくそう!という時のために給水方法も選択肢を持っておくことをおすすめします。
※ちなみにうちの子は避妊手術のときまで給水ボトルでしたが、痛くて飲めずディッシュタイプに変えたところ飲みました!
また、万が一お水飲まないごはん食べない!という時にも
生野菜や生牧草は水分を含んでおり助けになりますので、
できれば生野菜(うちの子だとセロリ)を普段から食べられるようにしておくこと、
新鮮なものを買っておくと安心ですね。
今回は本当にセロリに救われました😭
◇食の選択肢を増やしておく
うちの子は偏食なので、普段から食事にバリエーションを持たせるように心がけていました。
また、飽き性なのでできる限り手術前には好物(セロリや生牧草)をバクバク食べさせないことも気にしていました。
また、どんな時でも食べる!という牧草を見つけておいたのもよかったと思います。
- ラビッツ福岡さんの無農薬オーツヘイ
- アメリカンダイナーチモシー
- 旬牧草
うちの子だとこの辺りは食欲がなくても食べてくれる傾向があったので、
お金はかかりますが普段から色々与えてみて、好みを見つけてみるのが良いと思います。
お金はかかりますけどね(大事なことなので)
◆術後ケアの注意点
避妊手術はお腹を開いて臓器を切るというリスクや痛みが高いものに比べ、
今回は皮膚を切ってぷかぷかと皮膚内にぶらさがっている脂肪腫の切除でしたので、
おそらくですが比較的本人の痛みも少なく済んだのかと思います。
避妊手術時は、なるちゃん自身が傷口を気にする余裕もないまま
何事もなく抜糸まで待ってくれたおかげで、
ストレスのかかるカラーをつけたりせず穏やかに右肩上がりの復活ができました。
しかし今回、術後に動き出したり食べ始める回復は早かったのですが、
回復が早いことから抵抗する元気が出てしまい、
傷口は無理矢理セルフ抜糸しようとするわ、
エリザベスカラーを嫌がって抵抗してストレスがかかるわで、
術後→回復急上昇!→ストレスによる下落
というスプラッシュマウンテン状態で、かえってケアが長引く結果となりました。
特にエリザベスカラーをつけるなど普段と明らかに違うことがある場合は、
事前に先生に、万が一すぐに通院できない場合や通院ストレスについて相談し
「カラーをつける以外の選択肢も準備しておく」
という重要性をひしひしと感じました。
◇エリザベスカラーに対する反省点
エリザベスカラーの豊富な選択肢を持っておかなったことは今回1番の反省です。
術後、先生は「避妊手術のときも腹巻一度も齧らず大丈夫だったから、今回はストレスになるものは何もつけないでおこう」と仰り、
私も「いざとなったら家にエリザベス布カラー持ってるけど、まぁ使わずに終わるだろう!」という油断でした。
あとから慌てて別のものを購入してもおおよそ終わった頃に届く羽目になりますので、
エリザベスカラーはソフトタイプの中でもマジックテープタイプやスナップタイプなど、パターンを揃えておいて対応できるようにしたほうが良いですね。
また、カラーによるストレスで食べなくなったときの対処法として例えばですが
- 術後服(うさぎさん専用はないので猫ちゃん用や手作りされているものを参考にする等)
- 腹巻タイプ
など、カラー以外の選択肢を持っておけば病院に行かずとも、またカラーを無理矢理つけずに対応できたのでは・・・という気持ちもありましたので、
術前にしっかり先生と相談して備えておけばよかったですね。
ストレスで一度食欲が落ちてしまうと本当に大変なので!!😭
油断はあかん!!
これから手術を控えていらっしゃる方もぜひ、
術後ケア中に起こりうる問題は事前に対処しておくことをおすすめいたします。
◇食欲低下時の対処
食欲低下のおかげで回復にはかなりの時間を要しました。
通院もストレスになり点滴や強制給餌しかできないためなるべく控えていましたが、
食欲不振からつながるうさぎさんの脂肪肝は本当に恐ろしいので、
あまりにも連日食べない場合はしっかり動物病院と相談していきましょう。
また、食欲が戻らないときには血液検査をしてもらった方が良いと思います。
また、とにかく食べないときは、何でもいいから口にして食べてもらうことが大事です。
なるちゃんにも、普段は与えない果物も、りんごは食欲増進に役立つうえ水分補給にもなるので一欠片ほど与えてみたりしました。
食欲低下時はほとんどセロリと生牧草で乗り切っていたような状態でした。
なるちゃんの場合は通院のストレスが大きかったとは思いますが、
原因を探るために色々試してみたところ、
今回は「ペレット」に対して好みが突然手術後から変わってしまったのが大きな要因でした。
ペレットを連日残していたので最終手段として新しいペレットを買ってみたところ、食べ始めて回復に繋がったのでした。→該当記事はこちら
術後に突然好みが変わるとか味覚が変わるということがあるのかはわかりませんが
(もしかすると、これまでも好きじゃなくてたまたまワガママを出すタイミングが術後だっただけかもしれませんw)
食欲低下が続いてしまう場合、ペレットを少し違うものを混ぜてあげたり、
牧草もいつもとは違うものを混ぜてあげたり(嗜好性の高いオーツヘイとか)、
ちょっとした工夫で改善することがある、というのも大きな勉強でした。
◆手術を終えて思うこと
今回は完全良性の「腫瘍」とも言い切れない脂肪の塊=本当の脂肪腫だった、という病理結果に終わり、術後は大変だったものの、手術はしてよかったと思っています。
なるちゃんが身軽になった気がしますし、やっぱりいつ悪性になるかわからないものをつけたままにしておく方が恐怖です。
ただ、脂肪腫だから絶対摘出したほうがいい!というわけではないです。
なるちゃんの場合、あまりに巨大だった(10x6x2.5cmというサイズだった)ので摘出を決断しましたが、実際良性で小さいものであれば、そのまま残しておくという判断をされる獣医さんも多いと思います。
正しい判断をするためにも、獣医さんとの信頼関係を築いておくことや、
かいぬしの普段からの観察で変化を見逃さないこと、
また定期的に健康診断へ行って獣医さんにうちの子を理解してもらっておくこと・かかりつけを作っておくことは本当に重要です。
うちの子は爪切りがてら、簡単な健康診断を2ヶ月おきに行っていました。
そのため、獣医さんもなるちゃんの性格をよく理解して対応してくださったので、なんとか一緒に頑張ることができました。
今後もしっかり経過をみて、できる限り再発しないようにケアしていきたいですね。
脂肪腫手術編、非常に長くなりましたがこれにて終了とさせていただきます。
お読みいただきありがとうございました!
この記録が、悩んだり困っているかいぬし様の目にとまり、誰かの役に立てば幸いです。